花 音 日 和
花音(はなね)の作家、Tei Kobashiの活動と作品背景となる自然観察日記

花音便り / 10月3日

オミナエシ

秋の七草、オミナエシ。
前に見た時はまだつぼみでしたが見事に咲いていました。
絶滅危惧種として数が減る中、昨年よりも一本増えていて嬉しい。

キンモンガ

そして、キンモンガ(金紋蛾)という蛾。
日中にヒラヒラと舞い、色彩からして蝶かなと思っていたら蛾でした。
工事中のような看板を出して蜜を独占していました。



~ 花音便り ~
花音(はなね)の作家、Tei Kobashiの作品のモチーフとなる自然観察による記録で、
療養中に自然とふれあいながら癒された事などを綴っています。
取り留めのない投稿ですが、よろしければ一服していってくださいませ。

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花音便り / 10月2日


ウラギンシジミ

変わった蝶が手に止まりにきました。
ウラギンシジミというらしい。
水分補給に汗を吸ったりするそうですが、ただじっとしているだけでした。
ちらりと見えた橙色の翅の表側をよく見たかったけれど見せてはもらえず。
手を思いっきり振っても全く離れず。
結局もう一つの手でそっと包み込むようにして放しました。
小さいのにすごい力でしがみついていて驚きました。
一体何を思ってやってきたのだろう。



花音便り / 10月1日


アキノノゲシ

家の横に突然咲き出した、山吹色の花芯に白が綺麗なお花。
お花は2cmくらいなのに、1.5mほどの草丈があってかなりの存在感。
調べてみると、アキノノゲシ(秋の野芥子)といって、縄文時代後期に稲作と共に日本に来た「史前帰化植物」でした。
なんという生命力!
3千年以上前から生息していたお花が時を超えて咲いていることに感動しました。

食べられる野草、アキノノゲシ。
アキノノゲシはレタスの仲間で、葉部分が食べられるそうです。
そして茎や葉を切ると白い液「ラクチュコピクリン」が出てきて、この成分はアヘンと同様の効能を持つらしい。
レタスの芯からも出てくる苦くてクセになる液です。
以前レタスを毎日食べて止まらなくなったように、病みつきになったら困るので食べるのはやめにしました。
古代の人たちは、これを食べて疲れを癒していたのだろうか。



花音便り / 9月30日


ハギ

どこからやってきたのか、秋の七草で有名な萩が家の横に咲いていました。
流れるように咲く艶やかなお花。
その一つひとつをよく見ると、赤紫から青紫へのグラデーションがとても綺麗でした。
万葉集で一番多く詠まれていたお花だけに風情があります。

また、和菓子の”おはぎ”は萩の花と小豆の形状が似ていることから名づけられたそうで、秋のお彼岸に御萩、春のお彼岸には牡丹餅と呼んで季節を重んじたようです。
そういった日本人ならではの美意識を大切にしたいと思いました。



花音便り / 9月29日


すすき

中秋の名月にすすき。
お月見は、満月を観賞するのとは別に、本来は秋の農作物が無事に収穫できたことを感謝する行事といわれています。
そして、すすきが月の神様の依り代とされたのは、収穫物に感謝の気持ちを込めて月に供える時に、稲穂の代わりにすすきを使ったことにあるそうです。
今日はそんな意味を踏まえ、感謝の気持ちを込めてお月見をしたいと思います。

2023.9.29



花音便り / 9月28日


メマツヨイグサ

十五夜を待つメマツヨイグサ(雌待宵草)。
宵を待つ草と言われるマツヨイグサの仲間で夜に花を咲かせます。
今日は宵待月。
真円になりきれない月に思いを馳せながら、お花を愛でたいと思います。

2023.9.28



花言葉の「無言の恋」などは、竹久夢二さんが作詞された歌曲「宵待草」からきているそうです。
「待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬさうな」



花音便り / 9月27日


彼岸花

田舎の景色

寄り添い合う彼岸花と稲。
ここでは、彼岸花の毒が動物を寄せ付けず、根が土手の土を固めるのでよく植えられています。
そして彼岸花が咲き終わる頃には収穫祭(秋祭り)が始まります。
季節の移り変わりの中で、人と自然との営みが美しく思う。



花音便り / 9月26日


マルバルコウソウ


南国を思わせる2cmほどの可愛い朝顔が咲いていました。
マルバルコウソウと言って生まれは熱帯アメリカらしい。
だんだんと亜熱帯のようになってきている日本の気候が心地いいのか悦んでいるように見える。
そんな朝陽に咲く朝顔から、一つの太陽で世界が繋がっていることを感じます。



花音便り / 9月25日


マメアサガオ

清楚な白に紫のやくがアクセントになって可愛い、わずか1.5cmほどの小さな朝顔。
小さくてもちゃんと朝顔の形をしている!
マメアサガオ(豆朝顔)と言うそうで初めて見ました。
花言葉は「見つけたら幸せ」。
最近、膝の軟骨と半月板損傷もあって山道での散歩が辛く気分が滅入っていたのですが、
朝にこの白い美しい姿を見ると心が晴れ、正に幸せな気持ちになりました。



花音便り / 9月24日


アサガオ

アサガオ)

朝陽を浴びて黄金色に染まる朝顔。
まるで黄金期を迎えたように輝いていました。

7~11月まで朝顔の種類によって開花時期は様々だけれど、9月は色んな朝顔の開花が重なり一番見ごろのように思う。
また、8月初めの立秋から盛んに咲くことから秋の季語になっているのも納得。



花音便り / 9月23日


セイヨウニンジンボク

近所のお庭のセイヨウニンジンボクが秋分の日を迎えました。
手のひらのような葉と花が特徴的な木で、いつ見ても花が咲いていて和みます。
夏の間は涼し気で、今時分は秋風と共に清々しくて心地よいです。
また近寄ると少し爽やかな香りがして、それからというもののウッディ系から爽やか系が好きになりました。
最近はこのお花を意識して、アロマディフューザーでラベンダー、ハッカ、シダーウッドをブレンドするのがお気に入りです。



花音便り / 9月22日


ワルナスビ

綺麗なお花だけれど、よく見ると葉の裏や茎、蕾のガクにまで鋭いトゲ。
牧野富太郎さんが自宅に植えたところ予想以上にはびこり、厄介な存在となりワルナスビ名付けたそうです。
ワルナスビを抜き取る時に、切れた地下茎の一つひとつから芽が出てかえって増殖し、一度生えると完全に駆除するのは難しいそうです。
また、プチトマトのような赤い実は有毒で海外では悪魔のトマトとも呼ばれているとか。
悪気は無いだろけど、かなりのワルですね。
秋ナスが美味しい季節になりましたが、このナスはゴメンです。



花音便り / 9月21日


ノゲイトウ

野生化したノゲイトウ(野鶏頭)。
昨年の11月頃に見たのはもっと大きく育ったものでしたが、こちらはまだ小さくて可愛いです。
天に向かって蝋燭の灯のように花をつけることから「希望の灯」という花言葉があり、このお花を見ると前向きな気持ちになります。
先日、もう少し扇状に広がるように咲くケイトウの方になりますが、
お墓に供えたりお店で売られているのを目にしてより身近に感じました。
開花期間が長く、切り花としても長持ちするので人気だそうです。



花音便り / 9月20日


ゼフィランサス

一昨日、母方のお墓参りに行った時に、お墓の裏に一輪だけお花が咲いていました。
調べてみると玉簾(タマスダレ)というそうで、なんと母の誕生花でした。
玉簾は、白い花を「玉」、葉の姿を「すだれ」に見立てた名前で、花言葉は「汚れなき愛」「便りがある」「期待」など。
天国の祖父母が白い花が好きな母へそんな花言葉のメッセージを添えて花を届けたかのようでした。

また雨が降った後に一斉に花が開花することから英名では「レインリリー」と呼ばれているようです。
雨上がりの開花が明るい兆しに好転するような縁起の良いお花のように思いました。



9月20日の誕生花~今日を迎えた皆に幸あれ。



花音便り / 9月19日


ヒヨドリ

家の横にあるエノキの実を食べに来たヒヨドリ。
最近3羽くらいで賑やかにおしゃべりをしながらよく来ます。
まだ幼い感じで丸々としていて可愛いです。



花音便り / 9月18日


サルビア・コクシネア

「長命を歓ぶ」サルビア・コクシネア
初夏から晩秋にかけて咲くお花。
開花期間が長いように長生きを願い祝う。
今日はそんな気持ちで敬老の日を過ごしたいと思います。
花音”四季のノート”写真集より

花言葉は、燃える想い。家族愛。尊敬、不死、長命、知恵など



花音便り / 9月17日


トモエガ

初めて見た大きな蛾。
ヒラヒラと飛んできて、どうだと言わんばかりに目の前に止まりました。
はっとさせる物凄い存在感でした。
トモエガ(巴蛾)というらしい。
前翅の大きな巴紋がなんだか紋付のようでかっこいい。

識別が微妙なので総称としてトモエガとしていますが、厳密にはオスグロトモエとハグルマトモエの二種類があってよく似ている。
ハグルマトモエは巴模様の外側にある2本の線が翅の縁に向かってやや広がっていて、巴模様が大きく全体的に模様のメリハリがあるのが特徴とされている。
もし絵を描く場合は、それらを配慮してもう少し誇張しようと思う。




花音便り / 9月16日


メジロ

おはよう!
メジロとご挨拶。



花音便り / 9月15日

ニラ

清楚で美しいニラの花が咲き始めました。
すーっと伸びた茎先につける坊主頭の蕾が可愛い。
葉はよく食べるけれど、蕾が特に美味しいらしい。
収穫するには量が少なく申し訳ない気持ちになり、眺めるだけにして楽しみました。



花音便り / 9月14日


フヨウ

フヨウ

フヨウのお目覚め。
朝、開きかけの姿が何とも愛おしく見惚れていると、日の出と共にみるみるうちに開花しました。
しとやかで、穢れのない咲きたての色合いがとても綺麗でした。

朝に咲いて夕方にはしぼむ1日花。
夏の花として7月頃から次々と開花していますが、個人的には9月初めが見ごろのように思います。
また、ハスの美称とも言われるフヨウ(芙蓉)は、古くから美しい女性に喩えられ、綺麗な女性を芙蓉(かんばせ)の顔と称賛していたそうな。




花音便り / 9月13日


アメリカノウゼンカズラ

カリブ海にテキーラサンライズを浮かべたアメリカノウゼンカズラ。
鮮やかな朱色が印象的で、木の原産地からメキシコのカクテルをイメージさせる。
夏の炎天下で咲き続けた花姿も今年はそろそろ見納めかな。



花音便り / 9月12日


サルスベリ

サルスベリ(百日紅)が沢山のつぼみを膨らませていました。
お花は賑やかにおしゃべりをしているかのよう。
7月頃からあちこちのお庭で咲いていますが、今が見ごろのように思います。
儚い一日花でありながら百日以上も途絶えることなく次々と花を咲かせ、そうして日々の積み重ねが実を結ぶ。

コクサギ型葉序といって枝の左右へ交互に葉を2枚ずつ付ける。
葉は枝にそれぞれ角度を付けて回転さすように付いている。




花音便り / 9月11日


クズ

秋の七草、葛の花が咲き始めました。
秋ですね~。
学生の頃、葛のツルにある繊維から糸を作って織物をしたことがあり、光沢のある綺麗な生成色に感動したのを思い出します。
繁殖してやっかいな植物ですが、そうした葛布や食品など葛を使った製品が見直されつつあるようです。

私は体を悪くしてから葛湯にハチミツを入れて飲んだり、ゴマ豆腐を作るのに葛粉を混ぜて使ったりしています。
これからの季節、冬瓜スープに葛を入れるのもおいしいです。
葛は肝機能の向上や血圧の安定と動脈硬化予防など体に良いらしい。
季節の変わり目、風邪を引かないようにも葛を取り入れて過ごしたいところです。



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花音便り / 9月10日




史前帰化植物との出逢い。

溝の傍に咲いていた指の爪半分くらいの小さなお花。
なんと!タカサブロウ(高三郎)といって縄文時代後期に日本に渡来してきた帰化植物らしい。
水田植物として普通に見られるそうですが、3千年以上前から生息している生命力に驚きです。
古代の人たちはこの花を見てどんな暮らしていたのだろう。




特定はできませんが1枚目に比べて葉幅が細い点でアメリカタカサブロウのように思えます。



種の部分。分解してみたくなりましたが大切な命なのでそっとしておきました。


【メモ】

タカサブロウと、後から発見されたアメリカ原産のアメリカタカサブロウの二種類がある。
区別の上で在来のタカサブロウをモトタカサブロウ(元高三郎)とも呼ぶ。
単にタカサブウロウといった場合は、この両方を区別なく呼んでいるか、もしくは在来のモトタカサブロウを指している。

アメリカタカサブロウの特徴は、茎の枝分かれ部分の下が太い、葉の幅が細く、種の両側に翼/ヨクが無い。
個体によって様々なので、種を見ないと区別は難しい。
アメリカタカサブロウは1981年に梅本信也氏によって最初に発見されたとされているが、愛媛県大洲で1924年に山下幸平氏が採取していた。
「山下幸平コレクションより見つかった帰化植物」に記載されている。

名前の由来は不明。
旱蓮草(カンレンソウ)とも呼ばれ漢方として使われたり、茎を切ると黒ずむことから文字を書くことに使われたとのこと。


  1. 花 音 日 和  2023-10-03 / Category
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作品を通して心のつぼみに「花」が咲くような想いになれたら。「音」が響き渡るように伝わることができたら。人肌そしてハートに近い「T-shirt」。肌感覚で「Living」。世界でたった一つの個性があるからこそ、自分だけのオリジナルTシャツで生活を楽しく優雅にできることを願って-。

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